WNKシグナル系の新規機能について、この系がTNFαを介して慢性腎臓病(CKD)における塩分感受性亢進の発症に関係しているという新知見が得られた。また、尿中カリウム排泄におけるNa-Cl共輸送体の新たな制御機構も明らかにした。 CKDにおけるエネルギー代謝異常の分子機構については、AMPKを介したエネルギー不全感知障害が存在することを明らかにし、AMP非依存性にAMPK活性化を行うことがCKDを改善させる新規治療法となる可能性があることを見出した。 さらにCKD患者の大規模コホートの臨床研究で、患者の入院時の機能状態の低下は院内死亡率、入院期間、コストを有意に増加させることを示した。
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