現在の公衆無線LANにおける利用者認証の処理は、広域ネットワークの常時接続に依存している。このため、ネットワーク障害の際に、局所的なサービスさえも使用不能に陥ることが多い。本研究では、多数の通信事業者が無線LANの相互利用を提供するローミング環境において、ネットワークの一時的・部分的な途絶が生じても安定して認証処理が行えるシステムを開発した。大規模なローミング環境でも利用できるような、電子証明書を用いたローカル認証方式、及び、その運用方式を開発した。本システムは、被災地などで上流のネットワークが失われても動作し、様々な局所サービスを利用可能にできる。航空機内の無線LANサービスにも有用である。
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