研究課題/領域番号 |
19K00431
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
貞廣 真紀 明治学院大学, 文学部, 教授 (80614974)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アメリカ文学史 / ハーマン・メルヴィル / ナサニエル・ホーソーン / 環大西洋 / アメリカン・ルネサンス / ウォルト・ホイットマン / ヘンリー・デイヴィッド・ソロー / オスカー・ワイルド |
研究成果の概要 |
本研究では1880年代から冷戦前夜にかけてどのような文化意識の中でアメリカ文学史が形成されたのかを調査した。主にOscar Wildeのアメリカ西部講演、ニューイングランドにおける文学史ジャンルの活性化がNathaniel Hawthorneの受容に与えた影響、Walt Whitmanの晩年の自然観とプラグマティズムの生成、「若き知識人」たちによるHerman Melvilleの「再発見」、F. O. Matthiessenとチェコスロヴァキアの関係を精査した。その結果、東部の作家を中心に構成されたアメリカ古典文学が西部やアメリカ国外との関連の中で確立される複数の過程が明らかになった。
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自由記述の分野 |
アメリカ文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的および社会的意義の1点目は一次資料の活用による文学史形成の背景の解明、2点目は地方およびトランスナショナルな射程の導入である。1点目として、本研究では新聞や雑誌に掲載された書評、伝記、シリーズへの取り込み、アダプテーションといった作品の外縁の言説が作家・作品の受容を方向づけたのかを検証した。従来取り上げられることが少なかった資料の分析によって、文学史形成の前段階における受容傾向や主流文学史に対する抵抗言説を検証することができた。2点目として、東部中心の文学史確立の動きの中で、アメリカ西部やアイルランド、東欧といった地域がいかに活用されたかを指摘できた。
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