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2023 年度 研究成果報告書

姿勢調節とリーチングに関与する高次運動野の機能局在と投射経路の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K06934
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分46030:神経機能学関連
研究機関富山大学 (2020-2023)
旭川医科大学 (2019)

研究代表者

中島 敏  富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (00455792)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード予期的姿勢調節 / ネコ / 到達運動 / 学習
研究成果の概要

ヒトや四足動物でみられる予期的姿勢調節(APA)は明らかな四肢の運動が始まる前に起こる姿勢変化である.経験上,我々ヒトが次の行動を見越してどのようなAPAを行うかは,学習を通して獲得された予測戦略に左右される.これは動物でも同様であろうという仮説が立てられる.この仮説をネコで検証するため,2頭のネコを訓練し,規則的(3試行ごと)に標的の位置が左から右,あるいは右から左に交代する遅延到達運動課題を行わせながらネコの重心位置の水平成分(CVP)を測定した.毎試行で標的が現れる前のCVPを解析した結果,ネコは標的位置の変化の規則性を学習し,次の標的位置を予測した上で姿勢調節を行っていると考えられた.

自由記述の分野

システム神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

歩行中の転倒予防は高齢者の生活の質を保つための最重要事項の一つである.転倒予防のためには一歩一歩を踏み出す前に適切なAPAを行うことが必要であり,これには脳幹網様体や一次運動野が関与することが示されている.更に,高齢者が日常生活を営む空間内を移動しようとするとき,空間内の障害物や危険個所の位置を記憶し,その記憶に基づいたAPAが行なわれれば,転倒リスクの更なる軽減やスムーズな移動につながると思われる。しかしながらその責任脳領域についての詳しい研究は少ない.本研究の成果は,このような記憶に基づいたAPAを生成する責任脳領域の機能を研究するための動物モデルとしてネコが使用可能であることを示した.

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公開日: 2025-01-30  

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