研究課題/領域番号 |
19K07562
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
熊谷 由美 順天堂大学, 医学部, 助教 (90277591)
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研究分担者 |
射場 敏明 順天堂大学, 医学部, 教授 (40193635)
長岡 功 順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (60164399)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 敗血症 / 細胞外小胞 / 好中球 / LL-37 / 抗菌作用 / シグナル伝達経路 / レポーターマウス |
研究成果の概要 |
ヒト生体防御ぺプチドLL-37は、好中球から抗菌活性・抗炎症作用のある細胞外小胞 (Extracellular Vesicles, EV) を放出させ、マウス敗血症モデルに効果的に作用することが示された。また、EVに含まれるラクトフェリンやCAMPが抗菌活性に関与すること、さらにCa2+-カルパイン-ROCK経路がLL-37によるEV生成に関与することを見出した。Ca2+イオノフォアをLL-37とともに好中球に作用させると、EV生成が増強され、より抗菌活性が向上することも明らかとなった。現在はEVの生理的な標的細胞を同定するために、ノックインレポーターマウスを用いた系を構築している。
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自由記述の分野 |
細胞外小胞
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
敗血症は細菌感染が主因となっておこるが、未だに有効な治療法は存在せず、先進国でも患者の25-60%が死亡するという致死率の高い重篤な疾患である。研究代表者がすでに示している、好中球由来の細胞外小胞 (Extracellular Vesicles, EV) が敗血症モデルマウスの病態を改善するという事実に加えて、本研究では、EVに含まれる抗菌活性分子や、EV生成に関わるシグナル伝達経路を明らかにした。またEVの標的細胞の同定を現在試みているが、これらの研究結果はすべて、EVを利用した敗血症の有効な治療法を開発するための貴重な情報であると考えられる。
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