メタロフォルダマーの分子設計を行い、合成・構造解析を経て固体発光特性について対応する単核錯体と比較した。単核錯体の単結晶に紫外線を照射すると赤色りん光発光を示したのに対し、メタロフォルダマーの単結晶はほとんど発光しなかった。メタロフォルダマーの発光寿命は単核錯体の約半分で熱失活係数が約10倍であったことから、メタロフォルダマーの分子間の相互作用が強く、濃度消光を起こしていることが明らかになった。メタロフォルダマーの前駆体を高分子に分散し、膜形成すると高分子中でフォールディング構造を形成したまま凝集が抑えられ、発光が強くなり、発光寿命が約5倍に延びて熱失活係数も約10分の1に下がった。
|