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2023 年度 研究成果報告書

鉱山跡地の先駆植物が樹木実生に提供する、機能性微生物感染のためのセーフサイト

研究課題

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研究課題/領域番号 19K20473
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
研究機関国立研究開発法人森林研究・整備機構 (2023)
北海道大学 (2021-2022)
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 (2019-2020)

研究代表者

春間 俊克  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 任期付研究員 (40836417)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードススキ / アカマツ / 内生菌 / 重金属 / 鉱山跡地
研究成果の概要

調査地とした鉱山跡地にはススキやアカマツの定着が確認され、緑化に有用だと考えられた。ススキの株の内側ではアカマツ芽生え(実生)が健全に生育していた一方、外側では葉が褐色になっており、生育が阻害されていることが確認された。植物の重金属ストレス耐性には根に生育する微生物が寄与するため、ススキとアカマツ実生の根から微生物を分離したところ、共通の微生物が分離された。また、地温を測定したところ、ススキの株内では株外と比較して1日の地温変動(日較差)が小さいことが確認された。以上から、ススキは微生物の共有や地温の日較差を低減することで、鉱山跡地におけるアカマツ実生の定着を促進すると考えられた。

自由記述の分野

環境生態化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

日本の高度成長を支えた鉱山の多くは、現在操業が停止している。そのため、国内には多くの鉱山跡地があり、付近住民の安全の他に環境・景観などの観点から、その緑化が強く望まれている。従来ススキなどの草本はアカマツ等樹木の侵入・定着を妨げるとされてきた。しかし本研究は、鉱山跡地のような強い環境ストレス下では、ススキがアカマツ実生の生育を促進し、定着に寄与する可能性を示唆した。これらの結果は、特定の条件下では草本が樹木の定着を促進することを示しており、今後の鉱山や荒廃地などの緑化技術という社会的ニーズの高い技術に対して基礎的な知見を提供すると考えられた。

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公開日: 2025-01-30  

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