本研究では、電子がもつ自由度のスピンに着目し、スピンの渦構造(磁気スキルミオン)やスピンのドメイン構造(磁区)を、時間的および空間的に分解して計測するシステムの構築と解析手法の開発を行った。計測システムについては、空間分解計測までは実現できたが、時間分解計測への展開は新型コロナウイルスの影響により中断した。一方、解析手法については、磁気スキルミオンや磁区がもつスパースな性質を事前情報として活用することで、スパースモデリングに基づく位相回復アルゴリズムを開発した。開発した手法の有用性について、論文や解説記事の発表に加え、国内外の学会でも発表を行った。
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