妊娠中は薬物投与や侵襲的な治療による積極的な治療が困難であることから、臨床現場では妊娠中の腰痛に対して骨盤ベルト着用が推奨されることが多い。しかし、骨盤ベルト使用による腰痛軽減のメカニズムを定量的に示した調査結果は少ないという現状がある。これに対して本研究は、デバイスを用いて客観的かつ定量的に骨盤ベルト使用による妊婦の身体運動的な変化を評価することによりそのメカニズムを調査した数少ない研究である。本研究結果を活用することで、妊婦が日常生活を行う上で骨盤ベルトを使用することにより腰部への負荷を軽減させることとなり、これが腰痛軽減へとつながる可能性がある。
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