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2023 年度 研究成果報告書

地域金融機関の経営統合の経済厚生的評価

研究課題

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研究課題/領域番号 20K01779
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分07060:金融およびファイナンス関連
研究機関早稲田大学

研究代表者

小倉 義明  早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (70423043)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード地域金融 / 銀行合併 / 構造推定
研究成果の概要

地域金融機関の合併が、金融機関のコスト効率性と財務健全性、および借り手企業の便益に与える影響の計測を試みた。データが利用できる2008年から2018年の間に多様な合併が見られた大阪府に所在する銀行支店と中小企業に焦点を当てて計測したところ、合併による競争制限的効果は弱く、コスト効率性の向上が強く作用した結果、融資金利が低下し、貸出額が増加したことで、借り手企業の便益は平均的に増加したが、合併銀行の利益は合併しなかった仮想的な場合と比べて利益が減少していたことがわかった。特に信用力の高い企業で合併の便益を享受していたこともわかった。

自由記述の分野

金融ファイナンス

研究成果の学術的意義や社会的意義

銀行合併に関するこれまでの実証研究は、銀行のコスト効率性の変化や融資や預金金利の変化など、断片的なものにとどまっており、資金需要関数と供給関数を同時推定したうえで、ユーザーと銀行の経済厚生を合計した社会的厚生への影響を計測したのは本研究が初めてである。近年相次ぐ地方銀行合併に関しては、その競争制限的効果とコスト効率性向上効果に関する見立ての違いから、しばしば政策論争となっている。進捗が予定よりも遅れてしまい、未完ではあるものの、今後1-2年のうちに本研究の内容をまとめた論文を公表する予定であり、この論争に有用な情報を提供することになると期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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