研究課題/領域番号 |
20K03882
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中西 秀 九州大学, 理学研究院, 名誉教授 (90155771)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | パッキング / クランプリング / フラクタル構造 / ランダムウォーク |
研究成果の概要 |
空間的に広がりのあるものを狭い空間に押し込めた時にどのような構造を取るかというパッキング問題の例として、無作為に丸めた2次元シートの構造について、実験、数値シミュレーション、およびそれらの結果の理論解析を行った。 実験結果の理論解析の結果、異なるサイズのシートの間の関係を表す質量フラクタル次元についてはD_M~2.7、それぞれのサイズのシートの質量分布を特徴づけるフラクタル次元についてはd_f~2.5から2.8を得た。それらは誤差の範囲でD_M~d_fである。また、シート上に引いた直線のハースト次元小さい長さスケールではH~0.9を得たが、この指数と構造のフラクタル次元との関係は明らかではない。
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自由記述の分野 |
統計物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
丸めた新聞紙が梱包の際の充填材として有用であることは誰でも経験があるだろう。丸めた新聞紙は非常に軽くてしかも圧縮に対して大きな抵抗を示し、この性質は丸めた紙がフラクタル構造をしていることと関係している。 また、より一般的に空間的に広がった物体を狭いスペースに押し込んだ時どうなるかという問題は、パッキング問題として研究されており、1次元物体の場合にはDNAの閉じ込め問題とも関連して興味を持たれてきた。明らかに物体の次元性はパッキング問題には重要で、1次元の場合と2次元の場合のパッキング問題の類似性と相違点を明らかにする意義は深い。
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