p-クレゾール(PC)は腸内細菌の異化作用によってチロシンから生成される尿毒素の一種である。本研究では,緑茶に含まれるエピガロカテキンガレート(EGCG)の摂取が,尿中,血漿中PC濃度に影響を及ぼすかについて検討した。 マウスにEGCGを0,0.05,0.1,0.2%(w/w)配合した食餌を2週間投与したとき,用量依存的に尿中と血漿中のPC濃度が低下した。しかし,EGCGをエピガロカテキンと没食子酸に加水分解すると,PC濃度の低下は消失した。EGCGはPC生成に関与しているClostridiales目の腸内細菌の割合を低下させたが,EGCGの加水分解物では有意な腸内細菌叢の変化を認めなかった。
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