物語形式の情報やコミュニケーションが人々の態度に大きな影響を与えることについては、近年急速に実証研究の蓄積が進んできたが、そもそも物語性とは何なのかが曖昧に定義されているケースが多く、そのため「どのようなコミュニケーションを心がければ物語性の効果を引き出すことができるのか」は不明確である。本研究では、「ワクワク感(好奇心)からナルホド感(納得)への移行」「サスペンス性が高い状態から低い状態への推移」が物語の重要な性質であるとの仮説の検証を試み、一定程度それを指示する結果が得られた。この結果は、物語型コミュニケーションの実践方法を具体化する上で、重要な基礎的知見となると考えられる。
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