研究課題/領域番号 |
20K16531
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 城西大学 |
研究代表者 |
玄 美燕 城西大学, 薬学部, 助教 (50711751)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 抗ネクロトーシス / 抗酸化 / 酸化ストレス / 脳保護効果 / フェルラ酸誘導体 |
研究成果の概要 |
脳梗塞中心の細胞死は制御不可能とされ、治療が放棄されてきたが、近年、制御可能なネクローシス様細胞死として、「ネクロトーシス」の存在が発見された。ネクロトーシス抑制は、脳梗塞の治療領域を拡大する可能性が示唆さされた。本研究では、酸化ストレスが大きく関与する脳梗塞の治療薬として、抗酸化作用と抗ネクロトーシス作用の両方を兼ね備えた化合物を探索することを目的とした。申請者は、スクリーニングより候補化合物FAD041を見出した。FAD041は、酸化ストレス傷害対して強い細胞保護効果を示し、その作用メカニズムには、FAD041の抗酸化作用や抗ネクロトーシス作用が寄与する可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
神経薬理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の特色は、抗酸化作用とネクロトーシス抑制作用の両方を兼ね備えた化合物を探索することにより、これまで制御不能なネクローシス様細胞死の領域である虚血中心部の障害を含めて、効率よく虚血性細胞死を抑制し、新しい虚血性脳血管障害の治療薬の開発を目指すことにある。ネクトローシスの発見以来、虚血性疾患以外の神経変性疾患、悪性腫瘍、ウイルス感染や免疫性疾患などの組織障害にもこの細胞死が関与することが明らかになっている。また、これらの疾患には、酸化ストレスが大きく関与することから、本研究は、虚血性脳血管疾患のみならず、新しい細胞死が関与する多くの疾患の治療薬の創出にも有意義な情報提供ができると考えている。
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