下肢虚血再灌流モデルマウスに対して、両親媒性ポリマーを用いて可溶化したAPFを経皮的に投与し、リアルタイムイメージングシステムを用いて下肢筋組織内でのROSの発生をリアルタイムで撮像する実験系を作成した。イメージングシステムにて測定されたAPFの輝度は、虚血開始後に経時的に低下したが、再灌流後に上昇傾向を認めた。また、下肢虚血再灌流モデルに対して水素ガスの吸入投与を行い、虚血再灌流障害に伴う炎症反応が水素吸入群で有意に抑制された。虚血再灌流障害におけるROSの経時的な動態の観察を可能とし、また水素の吸入投与によって虚血再灌流に伴う組織障害が抑制される可能性が示唆された。
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