最初に、研究責任者が海外で研究していたADAM10と、歯周病の本態である歯槽骨吸収を起こす破骨細胞との関連に着目した。ADAM10が重要な役割を担うNotchシグナル経路が破骨細胞分化に関連するのではないかと考え、研究を開始した。 その結果、ADAM10ではなく、ADAM17が作用することで、Jagged1とNotch2を介したNotchシグナル伝達が破骨細胞分化の極早期に生じていることを解明した。また、歯槽骨吸収モデルマウスでもNotchシグナル伝達を介して破骨細胞が生じていることが示唆された。 今後は、本メカニズムのさらなる詳細を明らかにすれば、歯周病の治療薬などへと応用できる可能性がある。
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