研究課題
若手研究
口腔癌、とりわけ舌癌において頸部リンパ節転移は重大な予後不良因子の一つであり、そのメカニズムの解明は舌癌の診断、治療、予後の改善のため極めて重要である。癌の浸潤、転移において癌細胞の上皮間葉転換(EMT: Epithelial Mesenchymal transition)が関与しており、細胞に対してTGF-β(Transforming growth factor-β) 刺激することによりEMTを示すことが知られている。本研究ではTGF-β刺激時の細胞周期、運動性について検討を行ってきた。
口腔外科
現在口腔癌に対して外科治療、放射線療法、化学療法を併用して行うが、局所進行症例や一次治療後の再発転移症例においては既存の治療法ではコントロール不良となることも多い。口腔癌の頚部リンパ節転移において、EMTが深く関与していると言われているが、その細胞周期について詳細に調べることで、なぜ頚部リンパ節転移が予後不良につながるか、またその結果に直接寄与している因子が何であるか解明することは、口腔癌の治療法の開発や頸部リンパ節転移のメカニズムの解明につながると期待される。