豪雨による斜面災害の激甚化が現実のものとなり、森林が有する国土保全機能を如何に発揮させるのかという点が重要である。斜面が崩壊することを抑制するためには、伐採後、新規植栽から樹木が早期に生長することが必要であり早世樹種への期待は大きい。苗齢3年までの苗木の生長については、ケヤキ、ヤマハンノキに対してセンダンに優位性があることが示唆された。 土石流が流下するような林分に関しては、通常の間伐を実施すると立木間の隙間が増大して危険が増す可能性があった。胸高で立木を伐採することにより粗度を残すことにより流木が目詰まりして到達距離が短くなる結果が得られ適切な施業に関する知見が得られた。
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