本研究から得られたbeta-1ペプチドは、PLOD2高発現の悪性腫瘍の浸潤・転移抑制と薬剤感受性を惹起することが考えられます。従って、本ペプチドの効果は、口腔・頭頸部癌だけでなく骨肉腫(PLOD2高発現)へ応用可能であり、現在、骨肉腫でのbeta-1ペプチドの作用を詳細に検討しています。また、ペプチドはデザイン改変の自由度が高く、抵抗原生、良好な吸収と代謝性そして生体低侵襲性である利点を持つことから優れた創薬開発ツールとなり得えます。即ち、本研究ペプチドの研究開発は、難治性の癌の浸潤・転移制御によるがん病巣の拡大を封じるものとなり、今後、標的細胞へ特異的にデリバリーする方法も検討していきます。
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