理科の授業で「関数的な見方・考え方」を働かせる主な場面は,実験の結果を整理して分析し解釈するといった,結果の処理と考察の過程であると考える。そこで,この場面において,①2量の関係を表やグラフに整理する,②表やグラフから2量の変化のきまりや対応の特徴を見いだす,③変化させた独立変数に対する従属変数の比の値を算出する,④2量の関係を立式化するとともに関数関係を考察するといった,「関数的な見方・考え方」を構成する下位能力(山田ら,2020)を取り入れた。その結果,本研究の指導法は,2量関係を理解させ,「理科と数学の教科等横断的な学習の意義」を認識させる上で,一定の効果があることを明らかにした。
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