研究成果の学術的意義や社会的意義 |
疫学研究では古くから歯科疾患と脳神経疾患との関係が報告されているが, これまではその具体的な病態生理に関する理解が不十分であったこともあり, 歯科-医科の連携はあまり注目されてこなかった. しかし本研究代表者らは, Cnm陽性S. mutansの口腔内感染が脳微小出血と密接に関連することを見出し, 歯科疾患と脳神経疾患との関係の一端を明らかにした. これまでの実験結果を元にした計算では, Cnm陽性S. mutansへの治療介入が実現した場合, 3万人/年の脳微小出血が予防可能と推定される. 症候性脳出血の発症に関しても, 約20%程度抑制できる可能性があり, 本研究の将来性は非常に大きい.
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