激しい情動ストレスが、交感神経の過緊張を介して心臓性突然死の発症率・死亡率を増す事が知られている。本研究では、代表的な情動ストレスモデルであるラット身体拘束を行った。情動ストレス負荷ラットではβ-アドレナリン受容体依存性の交感神経系の過緊張とカテコラミン分泌亢進、心室性期外収縮の発生頻度上昇を認めたが死亡個体はなかった。一方、gap junction(GJ)の阻害剤を投与して情動ストレスを負荷すると、約21%で致死性不整脈が惹起された。これらの群では、α-アドレナリン受容体依存性にGJ構成タンパクの量や分布形式に著しい変化を認めた。
|