本研究の目的は,形式および効果という観点から,多数存在している対人コミュニケーションに関するトレーニングや体験型課題を整理することであった。効果測定として,解読スキルに関してはスキルの自己評定を使用することは妥当ではないことが示された。一方,記号化スキルに関しては自己評定尺度による効果測定も利用可能であることが明らかとなった。また,トレーニング効果を左右する要因も明らかとなった。以上より,効果測定結果が公開されている既存のトレーニングについて,これらの観点からトレーニングの効果性を再判断できることが示唆された。
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