すべてのリンパ球を欠損するγc-/-Rag2-/-マウスは高脂肪食負荷条件下でも体重増加が抑制される。γc-/-Rag2-/-マウスに腸間膜由来のナチュラルヘルパー(NH)細胞を移植しても体重増加はみられなかったが、腸管粘膜固有層から単離したNH細胞を移植によって体重増加が回復した。試験管内でNH細胞とマクロファージを共培養すると抗炎症性のM2マクロファージが増加するが、NH細胞を移植したγc-/-Rag2-/-マウスでは脂肪組織に炎症性のM1マクロファージが増加していた。これらの結果は腸管粘膜固有層のNH細胞が2型サイトカインとは別の経路で体重増加や脂肪組織炎症を誘導する可能性を示唆する。
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