放射性CsとSrは、ガラス固化体の初期の高い発熱の主たる原因となっていることから、CsとSrを高レベル廃液から分離する技術が求められている。本研究ではSrに高い選択性を持つ18-クラウン-6-エーテルに重合性官能基を導入した誘導体を合成し、合成したクラウンエーテル誘導体を架橋剤としてN-isopropylacrylamide(NIPA)と共重合させ、クラウンエーテル-NIPAゲルを合成した。ゲル液抽出法によるSr分離試験を行い、合成したゲルがSr抽出能を有することが明らかとなった。このゲルを多孔質シリカの細孔表面に薄く塗布することによりカラムクロマトグラフィー法への応用が期待できる。
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