類上皮肉腫や悪性ラブドイド腫瘍ではほとんどの例でSMARCB1/INI1の完全欠失を伴うが、一部の症例では発現が保持されている。また、SWI/SNF型クロマチン再構成因子複合体を構成するSMARCB1/INI1以外の蛋白発現も腫瘍によりさまざまであった。 このことから、類上皮肉腫や悪性ラブドイド腫瘍では従来よりいわれているSMARCB1/INI1以外にも、SMARCA4/BRG1、SMARCC1/BAF155、SMARCC2/BAF170といった蛋白群の発現パターンにより、腫瘍の性格が異なっている可能性が考えられた。また、腫瘍発生においても重要な役割を果たしていると考えられる。
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