中国語の談話標識における意味・機能変遷プロセスの解明
Project/Area Number |
20K00614
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
HUANG Wanting 上智大学, 言語教育研究センター, 准教授 (40613154)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 自然会話 / データベース構築 / 中国語 / 知識共有 / 相互行為 / 什麼的 / 例示形式 / 談話標識 / オンライン収録 / 談話機能 / 意味 / 自然会話コーパス / 変遷プロセス |
Outline of Research at the Start |
談話標識研究とは、ことばがコミュニケーションの進行に伴って生じる意味・機能の変化を分析する学問分野である。英語では体系的な研究から、談話標識が担う機能について、詳細な分類が示されている。一方で、中国語は主にコーパス規模の理由による問題から、体系的な研究が進んでおらず、中国語の談話標識を他言語と比較した研究を行うことができない状況にあった。そこで本研究では、中国語の会話コーパスの規模を拡大し、文法化等の理論を援用することで、談話標識の元の意味と談話機能の意味的関連を明確にし、元の意味から新たな談話機能へと変化する一連の過程を明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
●自然会話データベース整備:当初の予定通り、収録済みの映像データの文字化を継続して実施し、書き起こし及びチェック作業を含め、計9本のデータを完成させた。最終年度となる今年度も作業を引き続き進めている。
●研究の推進:先行して完成したデータを活用し、以下の研究を実施した。(1)結果表示の「所以」の会話参加者の相互行為における現れ方に着目した。とりわけ、会話参加者の間で知識の共有についてギャップが生じた場合、「所以」が疑問文と組み合わせて用いられる現象があることを考察した。今年度に入り、その現象は知識の共有状況、相互行為の調整・展開とどう関わるのかについて分析を進めている。(2)本研究の教育への応用可能性を試みた。上級中国語学習者向けの教材を、母語話者の日常的な使用により近づけるために、データべ―スに現れる母語話者の使用特徴を参照し、出現頻度の高い表現を教材編集時に取り入れることを試みた。12月に台湾の国立師範大学にて行われた華語文教学学会年会と国際学術会議にてオンライン発表を行い、海外の研究者から発表内容に対する関心を頂いた。その成果は学会の論文集にて掲載され、若手研究者論文賞を受賞している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、新型コロナウィルス感染症による影響はあったものの、限られた範囲の中で対策を立てつつ研究を実施することができた。オンラインを通じて、国際学会で研究成果を発表し、海外の研究者からフィードバックを得られたことで、論文執筆へと繋がった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる2023年度は、以下の研究活動を実施する予定である。 ・当初の予定通り、新しい会話データを収録せず、引き続き収録済みのデータから文字化作業を行うとともに、既存のデータによる緻密な分析を行うことで研究を進める。 ・引き続き国内外の会議や学術雑誌等で研究成果を公表し、国内外の研究者と議論を交わす予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)