• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

神経末端機能の酸化損傷と老化、その防御

研究課題

研究課題/領域番号 05671863
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

浦野 四郎  (財)東京都老人総合研究所, 老化科学技術研究系・アイソトープ部門, 主査 (20073009)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードシナプス / 酸化損傷 / 老化 / 抗酸化 / ビタミンE / 抗酸化酵素 / フリーラジカル / 過酸化脂質
研究概要

酸素由来のフリーラジカルが、どのように神経系に傷害を与え、生理機能に影響を及ぼし、脳の老化に関連するかを明らかにする目的で本研究を行った。その結果次の結果が得られた。
100%酸素環境下で飼育したラット脳は、血管外壁の星状細胞が膨潤し神経細胞核の変形、ミトコンドリアの膨潤、神経末端におけるきわめて異常なシナプス顆粒の蓄積を観察した。この変化は、神経伝達機能に障害を与えているものと推定され、シナプスの刺激による、アセチルコリンの流出を調べた。その結果、酸化的ストレスにより、生理的な流出量よりも低下した。この原因が、膜機能の低下であるかどうかを調べた。グルコースをマーカーにした膜透過性は、酸化的ストレスにより、大きく亢進し、ストレスを与えないラットの老化でも同様に変化した。また膜表面の流動性は、老化、酸素暴露ともに低下し、膜内部では、逆に亢進した。このような膜物性の変化が、膜中の生化学的変化に起因しているかどうかを調べた。シナプス膜の過酸化脂質は、老化に伴い増加し、酸素暴露でも、さらに大きく増加した。したがって、膜の過酸化が、膜機能変化を起こさせているものと推察された。膜構成不飽和脂質の含量は、ドコサヘキサエン酸、アラキドン酸が有意に減少した。老化、酸化的ストレスによる抗酸化防御系の変化を調べたところ、どちらも、ビタミンEの含量が低下し、抗酸化酵素群では、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ活性が上昇し、スーパーオキシドジスムターゼ活性が低下した。このことは、神経系における、老化のフリーラジカル説を支持しており、注目される。このような神経末端機能の酸化障害は、抗酸化剤であるビタミンEで抑制された。また、ビタミンEは、生理的条件下で、グルタチオンペルオキダーゼを誘導する活性もあることが明らかとなった。

報告書

(3件)
  • 1994 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (15件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (15件)

  • [文献書誌] 浦野四郎: "ラット,シナプスの酸化損傷と老化" ビタミンE研究の進歩. IV. 85-89 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 浦野四郎: "生体膜損傷と抗酸化" Therapeutic Research. 15(8). 81-85 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shiro Urano: "Oxidative damage of synaptic membranes in rats during aging" Biomed. Gerontol.18(2). 378-379 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 浦野四郎: "老化のメカニズム" 沖縄医学界雑誌. 32(2). 126-131 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 浦野四郎: "老化と環境因子" 松尾光芳編 学会出版センター, 224 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shiro, Urano: "Oxidative Injury of Synapse and Aging in Rats" Progress in Vitamin research. IV. 85-89 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shiro, Urano: "Oxidative Injury of Membranes and antioxidation" Therapeutic Research. 15. 81-85 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shiro, Urano: "Oxidative Damage of Synaptic membranes in rat during Aging" Biomed.Gerontol.18. 378-379 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shiro, Urano: "Mechanism of Aging" Okinawa Medical Journal. 32. 126-131 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shiro, Urano: "Aging and Circumstantial". ed.by Mitsuyoshi, Matsuo, Gakkai Syppan Center, Tokyo, 224 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1994 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 浦野 四郎: "生体膜損傷と抗酸化" Therapeutic Research. 15(8). 81-85 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Shiro Urano: "Oxidative damaqe of synaptic membranes in rats during aging" Biomed Gerontol.18(2). 378-379 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 浦野 四郎: "老化のメカニズム" 沖縄医学界雑誌. 32(2). 126-131 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 浦野 四郎: "老化と環境因子" 松尾 光芳編 学会出版センター, 224 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 浦野 四郎: "ラット,シナプスの酸化損傷と老化" ビタミンE研究の進歩. IV. 85-89 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi