研究課題
若手研究(B)
抗自律神経節アセチルコリン受容体(gAChR)抗体陽性自己免疫性自律神経節障害には本邦においてアカラシア、麻痺性イレウス、慢性偽性腸閉塞症(CIPO)などの重篤な消化管運動障害を来す症例があることがわかってきた。自己免疫性消化管運動障害として米国で提唱された概念で、抗体介在性の自己免疫疾患で抗gAChR抗体も含まれる。食道アカラシア、CIPO症例の臨床評価を行い、血清を収集して抗gAChR抗体測定を行ったところ、アカラシアでは21.4%、CIPOでは50%が本抗体陽性であった。
食道アカラシアと慢性偽性腸閉塞症の症例も多くは自律神経障害を有することが判明した。これは自己免疫性消化管運動障害と抗自律神経節アセチルコリン受容体抗体に関する本邦における初めての研究で、これをJournal of Gastroenterology誌に論文として報告し、国内複数の学会で発表した。第28回日本神経免疫学会学術集会ではYoung neuroimmunologist Awardを受賞した。
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