研究課題/領域番号 |
16K21469
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
思想史
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 京都外国語大学 |
研究代表者 |
國司 航佑 京都外国語大学, 外国語学部, 講師 (10760324)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | クローチェ / 芸術 / 普遍性 / 歴史 / 現代性 / 美学 / 文学 / 文学史 / 文学理論 / 歴史哲学 / 現代史 / 文芸批評 / 歴史学 / 歴史叙述 |
研究成果の概要 |
本研究の課題は、「芸術の普遍性」、「歴史の現代性」という二つの概念に着目しつつ、ベネデット・クローチェの美学と歴史学の関係を検証することであった。『文芸批評』(1894)から『詩人の読解』(1950)に至るまでのクローチェ美学の変遷を検証し、クローチェが1)論文「芸術表現の全体性について」(1918)において「芸術の普遍性」という概念を確立させたこと、2)1912年の『美学入門』から通時的ではない新たな「歴史」を論じるようになったこと、の2点を明らかにした。さらに、クローチェ思想が同時代の歴史学に与えた影響について、我が国におけるクローチェの歴史思想の受容から考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで我が国においては、クローチェの美学と歴史学の両分野を射程に収めた研究はほとんどなされてこなかった。そうした状況下で、この問題に正面から取り組みつつ両者の密接な関係を証明したことは、クローチェ研究の新たな一歩を踏み出す成果として評価できる。 その上で、クローチェ歴史学が20世紀前半のヨーロッパの歴史家に与えた影響を検証することは、今後の課題となる。 加えて、上記の研究成果について、今後イタリア語で論文を執筆し、イタリア本国での発表を計画している。
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