研究課題/領域番号 |
18K15935
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
|
研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
平松 範子 藤田医科大学, 治験・臨床研究支援センター, 技術員 (10802209)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 単球 / iPS細胞 / 樹状細胞 / マクロファージ / リンパ球 / 肺癌 / PD-L1 / IFN-γ / INF-γ / ヒト単球由来iPS細胞 / 初代肺癌細胞株 / 抗原提示細胞 / 抗原提示 / PD-L1阻害剤 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 癌幹細胞 |
研究成果の概要 |
ヒト単球由来iPS細胞から誘導した樹状細胞に腫瘍細胞のライセートを添加することで、抗原提示能力の指標の1つであるHLA-DR蛋白質を高発現する細胞が増加した。そこに同一人の末梢血リンパ球を共培養すると培養上清中のIFN-γ量が増加した。一方、臨床の非小細胞肺癌患者の生検および手術組織から樹立したPD-L1蛋白質の発現が低い細胞株に、IFN-γを添加することでPD-L1の発現が増加する傾向が観察された。よって、リンパ球のIFN-γ分泌を促すヒト単球由来iPS細胞から誘導した樹状細胞との共存は、肺癌細胞のPD-L1発現を高め、結果としてPD-L1阻害剤の薬効向上につながる可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義として、リンパ球のように分化に伴うゲノム情報の不可逆な修飾を受けていない単球由来iPS細胞を用いて、細胞性免疫の観点から免疫チェックポイント阻害剤の薬効と組み合わせることで、癌細胞に対するより強力な細胞傷害効果を発揮できる可能性がある。また、実際に免疫チェックポイント阻害剤が臨床応用されている肺癌において、PD-L1の発現量と癌幹細胞の誘導性や傷害性について検証したことにより、化学療法や放射線治療に耐性を示し、これまで根絶困難であった癌幹細胞に対する効果も期待され、肺癌に対する新規治療法の確立につながる可能性がある。
|