研究課題/領域番号 |
19H01594
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
須田 木綿子 東洋大学, 社会学部, 教授 (60339207)
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研究分担者 |
小山 弘美 関東学院大学, 社会学部, 准教授 (00732801)
西野 淑美 東洋大学, 社会学部, 准教授 (30386304)
川副 早央里 早稲田大学, 文学学術院, その他(招聘研究員) (50778660)
米澤 旦 明治学院大学, 社会学部, 教授 (60711926)
門 美由紀 東洋大学, 人間科学総合研究所, 客員研究員 (40732780)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 介護保険 / 営利 / 非営利 / ファイナンシャリゼーション / 民営化 / コロナ / 介護保険制度 / 混合介護 / コロナ化 / チェーン化 / 人材 / 介護保険指定事業者 / コロナ禍 / 倒産 / 管理主義 / 厚生労働省 / 市場化 / 入所施設 / 通所介護 / 訪問介護 / 退出パターン / 社会福祉法人 / NPO法人 / ハイブリッド |
研究開始時の研究の概要 |
混合介護の導入という政策の転換にあたり、申請者らが行ってきたパネル調査を活用する。 長期的に蓄積された実証的データとの比較において、そのインパクトを検討する。これまでに実施した第1~2回調査のインターバルと同様の7年の間隔をおいて、2019年度に、前回の調査以降、退出した事業者と新たに参入した事業者を確認し、調査対象となる事業者のリストを作成し、全数調査を行う。さらに、混合介護の導入が本格化すると予想される2022年度に、とりわけその影響が大きいと予想される通所介護事業者を対象とする追跡調査を行うとともに、社会福祉法人およびその他の非営利事業者15件程度を対象に聞き取り調査を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,民営化された公的対人サービス領域におけるサービス供給組織とサービス利用者の関係性の変化を,介護保険制度を題材に検討することである.この間,東京都内の2区における通所・訪問介護事業者を対象に,2005年以来実施してきたパネル調査を継続して,分析を進めてきた.パネル調査は6.5年のインターバルで行ってきたが, COVID-19の感染拡大が事業所の退出行動に及ぼす影響を明らかにするために,イレギュラーな間隔ながら2021年度に調査を実施した.その結果,COVID-19の感染拡大期に事業所の退出が増加した様子は観察されず、事業種による退出率の差異も検出されなかった。退出に関わる要因の検討からは、厚生労働省による支援政策が事業所の戦略的な「非退出」を促したと考えられた。得られた成果は国内学会誌に投稿し,掲載された. また,民営化された公的対人サービスの領域では,ファイナンシャリゼーションに対する関心が急速に高まっている.この場合のファイナンシャリゼーションとは,民間サービス供給組織の投機目的の影響を受けて,行政,サービス供給組織,サービス利用者の関係性が変容する過程を指す.これについて本研究は,過去3回のパネル調査のデータを用いて分析し,その成果を英文ジャーナルに投稿した.論文においては, 1)行政とサービス供給組織の財政上の利害がファイナンシャリゼーションを促していること,2)地域やサービス利用者への配慮が後退していること,3)財源逼迫による支出抑制の要請と,国民のニーズを満たすという公的対人サービスの使命とのバランスについて,慎重な検討が求められることを指摘した. さらにこの間の本研究の成果を,官―民関係の変化の視点からまとめ,共著書のうちの一章として寄稿した.近く,刊行予定である. 他に,米国研究者と共同で組織研究に関するワークショップを開催した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
COVID-19の感染拡大により,混合介護の導入は頓挫した感がある.しかし代わって,サービス居供給組織を支援するための諸施策が実施され,その影響を検討した.また,ファイナンシャリゼーションという新たな課題が浮上し,これについても本研究で収集したデータを用いて知見をまとめた.全体として,COVID-19に伴う諸変化に対応して研究計画を調整しつつ,COVID-19を通じて浮上した新たな課題とりあげ,当初の研究目的であったサービス供給組織とサービス利用者の関係については計画どおりに検討をすすめ,論文や著作として成果をまとめることができた.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は本研究の最終年度にあたる.国内外の共同研究者とともに,ひきつづき論文や著作として成果のとりまとめを行うとともに,学会報告も積極的に進める.
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