研究課題/領域番号 |
19K08667
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
近藤 征史 藤田医科大学, 医学部, 教授 (00378077)
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研究分担者 |
山本 直樹 藤田医科大学, 治験・臨床研究支援センター, 教授 (00267957)
星 雅人 藤田医科大学, 保健学研究科, 講師 (40633996)
今泉 和良 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50362257)
佐藤 光夫 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (70467281)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 肺癌 / トリプトファン / 肺がん |
研究開始時の研究の概要 |
肺癌の免疫療法のさらなる発展のために、トリプトファン代謝を標的としたバイオマーカーと新規の併用療法の開発を目的とする。トリプトファン代謝は炎症細胞において重要であり、その代謝物の増加が機能低下につながることが知られている。腫瘍局所においても、腫瘍細胞のトリプトファン代謝物の変化により、免疫状態に影響を与える。既に樹立したヒト由来のiPS細胞より種々の炎症細胞(樹状細胞、T細胞など)を誘導して、トリプトファン代謝と代謝物の影響を検討する。同様に種々の肺癌細胞株において検討し、トリプトファン代謝物がどのように、これらの細胞に作用するかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
kynurenine aminotransferase 1(KAT1)はトリプトファン代謝産物の一つである3-ヒドロキシキヌレニンをキサンツレン酸(XA)に代謝する酵素である。XAを投与すると腫瘍細胞の増殖が活性化される傾向があった。K A T1を特異的に阻害すると、腫瘍の増殖が抑制された。また、トリプトファン自体がKAT1阻害することを明らかにした。 肺癌患者においては、肺腺癌組織におけるタンパク質及びmRNAにおいてKAT1の発現に差異があり、KAT1高発現群では、低発現群と比較して有意に生存率が低下していた。血清中キサンツレン酸低値群では、高値群と比較して抗癌剤の奏功率が高い傾向であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腫瘍免疫に、トリプトファンの代謝物が関与することが示し、その中で、キサンツレン酸とそれに関連した酵素であるkynurenine aminotransferase 1(KAT1)の重要性を見出した。これら成果により、現在の免疫チェックポイント阻害剤の治療の向上は図るために、この酵素を標的とした新規の腫瘍免疫併用療法の可能性を示唆できた。それを臨床応用するために、臨床研究の立案に着手できた。
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