研究課題/領域番号 |
19K11805
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
堂前 純子 中部大学, 応用生物学部, 教授 (70227700)
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研究分担者 |
堤内 要 中部大学, 応用生物学部, 教授 (50329851)
横山 信治 中部大学, 生物機能開発研究所, 客員教授 (10142192)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ABCタンパク質 / オキシステロール / ABCA1 / ABCA7 / HDLコレステロール / 脂質栄養 / 炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化症とアルツハイマー病は、高齢化が進む日本ではとりわけ大きな課題である。 ABCタンパク質の一つであるABCA1は家族性HDL欠損症の責任遺伝子で、ABCA1欠損マウスにも、HDLは存在しない。一方、同じくABCタンパク質の一つであるABCA7は、生理機能は不明ながら近年の疫学研究により、その機能不全は遅発性アルツハイマー病の危険因子であることが示されている。 本研究計画では培養細胞とマウス個体を用いて、「食」を通じてのABCA1, ABCA7発現増強と両疾患の同時予防・治療策の足がかりを得ることを目的に、シグナル伝達や腸内細菌まで含めた個体全体の代謝変化の解析を行う。
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研究成果の概要 |
8種のオキシステロール(7α-, 7β-, 4β-, 22S-, 22R-, 24S-, 25-, 27-HC)の一斉分析が可能となった。コレステロールの自動酸化によるオキシステロール生成は、酸素の存在よりも保管温度の影響を強く受けることがわかった。 酸化ステロール濃度はコレステロール濃度と必ずしも相関しないこと、ABCA1欠損とABCA7欠損の効果は同一でないことが明らかになった。同一飼料による飼育下でも、ABCA1, ABCA7発現の有無で腸内フローラパターンや胆汁酸排泄量が異なることから、これらの変異は腸内細菌の生育に影響する胆汁酸の量や組成を変化させている可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ABCタンパク質は、膜結合ドメインとそれに続くATP結合ドメインを持つ一群の膜タンパク質ファミリーである。バクテリアからヒトまで広く存在しており、トランスポーター、チャネル、レギュレーターとさまざまな機能を持つ。ABCA1, ABCA7は高い相同性を示すABCタンパク質で、動脈硬化症とアルツハイマー病の疫学的な負のリスクと考えられている。生体内での最強のステロール代謝制御因子であるオキシステロールの微量一斉定量法の確立により、遺伝子改変動物由来の試料解析、各種の条件下での比較が可能となった。
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