研究課題/領域番号 |
19K24130
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
松生 理恵子 日本大学, 歯学部, 専修医 (10844219)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯科矯正学 / 破骨細胞 / メカニカルストレス / 骨芽細胞 / Sema4D / 歯周病 / 歯科矯正 / 骨吸収 |
研究開始時の研究の概要 |
関節リュウマチや歯周病などに認められる炎症性の骨破壊、ならびに骨粗鬆症など加齢に伴う骨吸収は、患者のQOLを著しく低下させるため、活発な研究が行われている。機械的刺激は、骨芽細胞のみならず骨表層で骨吸収を担う破骨細胞にも負荷される。事実、動物実験において、歯科矯正治療器具を装着して外力を加えた骨面には、骨芽細胞、骨細胞、破骨細胞が観察されることが報告されている。そこで本研究では破骨細胞の機能(骨吸収能、骨芽細胞分化調節機能)に及ぼす炎症性因子と機械的刺激の影響について明らかにする。このように、骨代謝に関する研究領域において、新たな知見が本研究で得られる可能性は高いと考えられる。
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研究成果の概要 |
圧迫力は矯正器具を介し持続的に負荷されている。破骨細胞及び骨芽細胞は互いに作用しあい、骨のリモデリングにおいて重要な役割をしている。セマフォリン4D破骨細胞から放出され骨芽細胞におけるRANK受容体を抑制することで骨形成に抑制的に働く。本研究では破骨細胞に対し培地量を増加させることで持続的圧迫力を負荷し、Sema4Dに対する影響について調べた。TRAP陽性細胞は圧迫力の負荷に比例し、増加したが、Sema4Dの遺伝子発現はそれに反比例し減少した。これにより矯正治療の持続的圧迫力の負荷は破骨細胞におけるSema4Dの減少を介して骨形成を促進することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節リュウマチや歯周病などに認められる炎症性の骨破壊、ならびに骨粗鬆症など加齢に伴う骨吸収は、患者のQOLを著しく低下させるため、活発な研究が行われている。機械的刺激は、骨芽細胞のみならず骨表層で骨吸収を担う破骨細胞にも負荷される。我々はこれまでに、持続的な圧迫力が破骨細胞に対し促進的に働くことを明らかにした。本研究では、圧迫力が破骨細胞による骨芽細胞の機能調節に及ぼす影響について調べた。これにより持続的な圧迫力が、破骨細胞におけるSema4Dの発現の減少を介し、骨芽細胞に対して促進的に影響することを明らかにした。これにより持続的な圧迫力が骨代謝を促進する可能性が示唆された。
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