研究課題/領域番号 |
20791367
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態科学系歯学・歯科放射線学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中川 靖子 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 学術研究員 (80451392)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2009年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2008年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 免疫 / 自己免疫疾患 / シェーグレン症候群 / B細胞分化異常 / 唾液腺炎 / 転写因子 |
研究概要 |
シェーグレン症候群(以下SS)患者の末梢血B細胞では、過剰な活性化やナイーブ/メモリーB細胞比上昇および形質細胞への過剰分化が認められている。B細胞の分化を促進する転写因子であるE2Aの阻害蛋白Id3の欠損マウスにおいてSS様症状を呈することが報告され、ヒトのSSの病態にも関与が示唆される。そこで、SS患者の末梢血におけるId3およびE2AのmRNA発現とSSの病態生理との関連を検討した。Id3mRNAの相対的発現比の中央値は健常群に対し、SS群で有意に低値を示した(p=0.036)。一方、E2Aの相対的発現比の中央値は健常群とSS群で有意差は見られなかった。また、口唇腺生検病理像のgradeが進行するに従いId3mRNA発現値が低下する傾向が認められた。SS患者においてId3の相対的発現低下により、Id3のE2A抑制作用が減弱してB細胞の分化が促進され、B細胞の活性化および形質細胞の過剰分化を生じ、唾液腺炎の増悪に関与する可能性が考えられた。Id3発現量と口唇生検病理像との間の逆相関は、これを支持する所見と考えられた。
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