| 研究概要 |
妊産婦と夫を対象とした禁煙サポートを検討する基礎資料とするために,兵庫県A市の4か月児健診対象児776人の父母に,妊娠を境とした喫煙行動とその関連要因について調査を実施した。有効回答数及び有効回答率は母親776人中625人(80.5%),父親776人中565人(72.8%)。そのうち,本研究ではペアで回収できた558人を分析の対象とした。結果,妊娠前に喫煙していた,母親65人中53人(81.5%),父親210人中16人(7.6%)が妊娠を境に禁煙し,禁煙した父親は喫煙を継続する父親に比べ子どもの数が少ないことが示された。妊娠判明前に喫煙習慣を持つ父親の71.0%は妊娠判明時に「妊婦の前でタバコを吸うのを止めようと思った」と回答したが,禁煙を考えた父親は22.2%であった。妊娠は夫にとっても喫煙行動を見直す機会となることが明らかとなったが,更に禁煙に導くために妊娠判明時に妊婦と夫に対し介入する必要があることが示唆された。
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