研究課題/領域番号 |
21K05627
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター |
研究代表者 |
前野 浩太郎 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生産環境・畜産領域, 主任研究員 (70600112)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | サバクトビバッタ / 相変異 / 体温調節 / 交尾行動 / 繁殖 / 胚発育 / 適応 / 行動学 / 生態学 / 砂漠環境 |
研究開始時の研究の概要 |
サバクトビバッタはアフリカでしばしば大発生し、農作物に深刻な被害を及ぼす越境性害虫である。生息地のサハラ砂漠は極端な熱や乾燥ストレスにさらされる過酷な環境である。その環境下で本種がいかにして生き延び、大発生に至っているのかその適応戦略はほとんどわかっていない。本研究では、野外調査と操作実験とを組み合わせ、サバクトビバッタの適応戦略を明らかにすることを目的としている。
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研究実績の概要 |
サバクトビバッタの生息地のサハラ砂漠は極端な熱や乾燥ストレスにさらされる過酷な環境である。本種の適応戦略を明らかにするため、胚期と成虫期について研究を進めた。 サバクトビバッタは混み合いに反応し、行動、生理、形態学的特徴を変化させる相変異をしめし、高密度下で見られる群生相は低密度下で見られる孤独相よりも大きな卵を生産する。湿った地中に産下され、吸水することが以前の研究で明らかになっていたが、孤独相の小型卵と群生相の大型卵との間で吸水パターンに違いがあるかは不明であった。そこで、異なるサイズの卵がどのように吸水し、胚発育が進むのかをフランス農業開発研究国際協力センターの飼育設備を利用して調査した。その結果、卵サイズに関わらず吸水は産卵後4日目から7日目に急激に起こり、吸水率は両者の間に有意な差は見られなかった。このことより、卵の吸水パターンは卵サイズの影響を受けないことが示唆された。また、胚発育についても調査したところ、胚が反転した後のKatatorepsis期に卵黄吸収が起こり、両者の間で胚のサイズに違いが見られた。このことより、胚は卵内の卵黄の量と卵殻のサイズに応じてふ化時の大きさを決定していることが示唆された。 群生相化したオス成虫は地表面でレックを形成し、飛来する産卵直前のメスと交尾することが我々の以前の研究で明らかとなった。オス成虫の体温調節戦略を調査したところ、背伸びをして地表と体との間を空け、クールダウンしていることが明らかとなった。低温時には太陽光に対し、身体の側面をさらす日向ぼっこ行動をとることがわかった。生理学的な実験により、オス成虫は54.7℃という高い高温耐性をもっていることがわかった。オス成虫はもともと生理学的に高い高温耐性を保持し、さらに行動的に体温調節しながら、高温の地表面で繁殖行動をしていることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
野外調査中、性成熟した成虫の集団を発見することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
フランス農業開発研究国際協力センターにて室内飼育実験を行い、モーリタニアにてバッタ防除センターと共同で野外調査を実施し、サバクトビバッタの生態学的特徴に関する解明を進める。
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