研究課題/領域番号 |
21K13640
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
佐藤 和紀 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (30802988)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | GIGAスクール構想 / 学級経営 / 情報活用能力 / 人工知能 / 1人1台の情報端末 |
研究開始時の研究の概要 |
GIGAスクール構想が前倒しとなり,令和2年度中にすべての児童が1人1台の情報端末が整備されることとなったが,導入後の情報端末の活用は困難が予測される。 若手教師には軽い発達障害や不定愁訴等を見抜きにくいことによって,学級経営の困難となり,安易な離職につながっている。 本研究では,教師の力量形成の困難さとGIGAスクール構想による情報端末の整備を前提とし,小学校において1人1台の情報端末等を活用した学級経営の支援が可能な場面を調査した上で,支援方法の開発を行うことを目的とする。 本研究では,実施しなければならないが困難なことと,小学校教師の基盤を,相互に補完し,向上させる方法の開発を目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究はGIGAスクール構想における学級経営の支援が可能な場面を調査した上で,人工知能の活用を前提とした支援方法の開発を行うことを目的とした。 第1フェーズ(R3年度)は,学級経営の支援が可能な場面を検討するための調査として,ICTを活用した学級経営の支援が可能な場面を検討するため,1)先進的に1人1台の情報端末の授業実践している小学校3校への訪問調査を実施した。2)令和3年度から情報端末が導入された一般校の教師を対象に訪問調査およびアンケート調査を実施した。
第2フェーズ(R4年度)は,学習用データ収集とデータのAIへの搭載・評価,IoTの活用として,第1フェーズの2)調査で得られたデータから,AIを活用して支援する場面を特定した上で,学級経営に寄与できる画像認識に必要な写真データを収集した上でAIに実装した。具体的には学級経営において,多くの教員がその必要性を感じている「下駄箱・靴箱」の状態に着目し,その揃い具合を判定するAI支援システムを開発した。本研究においても,これと同様に教師あり学習を用いた。教師データとしては現場の経験豊富な教員の判断に依拠した。そして,AIによる判定が,教師や児童と同じ感覚で判定できるか評価した。
第3フェーズ(R5年度)は,第1・第2フェーズで得られた結果を踏まえ,「下駄箱の靴の揃い方判断支援システム」と命名して実装した。使用している物体検出モデルは「YOLO v5」であり,「靴が整理されている状態」は「左右の靴のかかと部分が接しており,下駄箱の真ん中に配置されている」と定義して学習させた。写真に写っている靴を検出し,かつ「靴が整理されている状態」か否かを判定する精度は約70%であり,WEBサイトを構築し,学校教育で利活用できるよう公開した。
|