研究課題
基盤研究(C)
本研究では当初、胃癌リンパ節を主な対象として癌特異的マイクロRNAを検索すべく種々の検討を行ったが、決定的な候補マイクロRNAの同定には至らなかった。一方、近年の消化器癌領域における免疫療法の著しい進歩を背景に、免疫チェックポイント分子であるPD-L1を制御するマイクロRNAの検索を試みた。TCGAデータから得た網羅的なマイクロRNA発現データおよび複数の標的予測プログラムを用い、さらにマイクロアレイデータ、FFPE由来のRNAを用いたqRT-PCR解析や免疫染色を行った。結果として、癌抑制的マイクロRNAであるmiR-148aがPD-L1遺伝子発現を抑制的に制御することを解明するに至った。
マイクロRNAは標的遺伝子機能を制御することで発癌や癌の進展に重要な役割を担うことが知られている。癌診療においては、癌の診断、予後バイオマーカーや治療反応予測因子、さらに薬剤としての有用性が報告されているものもある。本研究で得られたマイクロRNAの機能や臨床的意義の知見が癌におけるマイクロRNAのさらなる理解や個別化医療の糸口へつながることが期待される。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件)
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