研究課題/領域番号 |
20K17702
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
古城 憲 北里大学, 医学部, 助教 (20525414)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 炎症性腸疾患 / プロスタグランジン / リンパ管新生 / リンパ管 / 潰瘍性大腸炎 / 修復 |
研究開始時の研究の概要 |
脂質メディエーターであるプロスタグランジン(PG)E2がマクロファージのPGE受容体を介してリンパ管新生を増強させて創傷治癒を促進する。また組織修復に必須であるマクロファージ形質転換にPGE2が関与する。そこで本研究では腸炎回復期におけるリンパ管新生の機能的役割とプロスタグランジン(PG)を介した免疫細胞による組織修復制御機構を明らかにすることを目的とする。脂質メディエーターを介したリンパ管新生の分子基盤と腸粘膜修復作用における意義が解明されることにより、炎症性腸疾患の新しい治療戦略を目指した基盤研究を展開する。
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研究成果の概要 |
潰瘍性大腸炎モデルを用いて、急性腸炎後の組織修復にリンパ管新生が関与するかどうか、またその制御機構を調べた。リンパ管内皮受容体VEGFR3遮断薬投与はリンパ管新生抑制とともに大腸炎を増悪させた。プロスタグランジンE2(PGE2)受容体サブタイプEP4シグナルを増強すると集積するマクロファージが新生拡張リンパ管を形成し、ドレナージ機能を亢進することで炎症収束と組織修復が促進された。潰瘍性大腸炎修復期にEP4受容体シグナルを活性化することにより、潰瘍性大腸炎寛解導入の治療にむすびつく可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症性腸疾患を制御するには炎症だけでなく、粘膜修復も考慮しなければならないことが本研究からみえてきた。この修復には新生リンパ管形成とそのドレナージ機能を活用することが重要である。本研究において、炎症性腸疾患における組織修復においてリンパ管新生の果たす意義と制御機構の解明が寛解導入治療につながる可能性がある。
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