研究課題/領域番号 |
16K02585
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国文学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平田 昌司 京都大学, 文学研究科, 教授 (50150321)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 中国文学 / 文学革命 / 胡適 / 任鴻雋 / 章炳麟 / 王国維 / 梅光迪 / 言文一致体 / 電報 / 電話 / 言文一致 / 翻訳 / 明治期の学術 / 近代中国 / 中国語 |
研究成果の概要 |
本研究は、20世紀初期中国における書記言語近代化の動因を、特に中国知識人の国際ネットワークという視点から明らかにすることを意図した。研究対象としては、(1)若い世代から胡適・任鴻雋、(2)やや年長世代から章炳麟・王国維を選んで、彼らの文学言語観に、どのような革新性が見られるかを検討した。 その結果、中国人留学生たちの間で、国境を越えた知的ネットワークが存在したこと、新世代は旧世代の学問の影響を非常に深く受けていることを明らかにした。特に、1917年に胡適が発表した「文学改良芻議」は、文学革命の起点と言われる。彼のこのエッセイが、章炳麟・王国維らの革新的な側面を継承していることを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまで中国という単一の文化圏で論じられがちであった「文学革命」を、19世紀末から20世紀初頭の欧米・日本における言語・文学の近代化の動向との関連でとらえなおしたものである。また、「文学革命」が伝統中国といかなる連続性を持っていたかを、一次資料の分析を通じて具体的に指摘し、過去の研究よりも明確に提示することができた。 これにより、「文学革命」・五四運動の文化史的意義を、世界史を視野において理解することがよりたやすくなった。
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